気配り

これは所有している1本のロッドのリールシートである。

こういったことが嬉しい
こういったことが嬉しい

現在のロッドのリールシートは殆どがスクリュータイプのものだと思う。

私はアップロック式、リングが下にあって上に向かって締め上げていくものが良いと思っているのだけれど。

親指や人差し指が常に金具に触れるダウンロック式だと長時間振っていると痛くなってきてしまうのだ。

(トゥイッチを多用するミノーイングでは想像以上の負荷が掛かっているのかも)

でも、そうならない人やデザインの好き好きもある趣味の道具なので、気に入ったものを使えばいいのだ。

 

そういったこととは別に純粋に機能の面で感心したのが写真のリールシートだ。

リールフットに被せて押さえつけるパイプ(なんて言うのだろう?)の内側に黒い樹脂のリングがはめ込まれている。

スクリューを締め上げていくと、リールフットにリングが当たる。さらに締めこむとリングが潰れるような感触が伝わってくる。後はダブルナットの要領でスクリューを止めればいい。

リングが弾性変形して戻ろうとする力とダブルナットの効果でほとんど緩まない。

非常に使い心地が良いのである。

リールフットにアルミパイプが直接は当たらないのでリールフットに傷がつきにくいのも嬉しいところ。

この部分は覗きこまないと見えません。使っている人でも気付かない人がいるでしょう。

 

他とは差別化しようとして特徴的なデザインにしたり高級感を狙っているデザインの製品は、目に見える部分にコストを掛けているのだけれど、使い心地や機能を優先して直接は見えない部分にお金と手間を掛けるのは賢い感じがして好きです。

こういった製品を作るメーカーには開発の現場にちゃんとした 釣り人 がいるのでしょう。

 

このロッドの会社は日本のメーカーでもかなり老舗です。

こういったノウハウが豊富で、釣り人から信頼される道具として優れたモノを造ってきたから生き残ってきたのでしょうね。