ルアーの輝き (ミノー編 その2)

前回からの続きであります。

 

しかし、ここ最近ネットの調子があまりよろしくなくブログの更新等が遅れ気味で上手くいかないことが有ります。

結構不便で早く回復してくれるといいのですが。

 

 

私はルアーは動けば動くほどリアルではなくなっていくと思っているのだけれど、ハイピッチでヒラを打つミノーなどにはヤマメがよく反応してくれる。

活性の高い時にはジグザグに追ってきてくれたりして見ていて魚だけでなく、こちらも興奮してしまう。

そんな時にはあまりルアーの色だとか動きの質に拘らなくてもヒットしてくれて、アピールの強いミノーの方がテンポ良く釣れたりする。

 

でも、都合良く活性の高い時に巡り合う時はあまり無いわけで平熱というかそれ以下の場合も多い。

私は、そんな時は魚になるべく違和感とか警戒感を抱かせたくないと思っているのだ。

ミノーの光の反射によるアピール。

ミノーの表面にアルミにしろメッキにしろ何らかの仕上げがしてあるその状態による反射の仕方。

 

一番良く光を反射し遠くまでアピールするのはメッキ仕上げだと思う。それも鱗目を付けないもの。

よくソルトミノーなんかに見られるヤツである。

個人的な意見としてこれは反射が過剰すぎると思う。

あれは広いフィールドで魚にまずルアーを見つけてもらわなければならないから必要なのであって、その場所(海)であるから有効なルアーなのだと思う。

 

以前、こんなシーンを何回も経験した。

瀬でも淵でもどちらでもあったのだが、狙うべきポイントは奥の方でそちらは日陰になっていて直射日光は当たらない。手前は日向になっていて明るくなっている。

奥の方にキャストするとやはりヤマメは居て、ミノーに反応してくれた。

でも、それほど活性は高くは無いようでそのままこちらに向かってチェイスしてくる。

徐々に興奮してきたのかミノーとの距離が縮まり、もうすぐバイトするかと思われたところでミノーが日向の部分に入ったらUターン。

結局その魚は釣れなかった。

 

何でかなぁ?と考えた結果、日向に入ったことによってミノーのギラツキが急に大きくなったために警戒したのではないかと考えるようになった。

その時に使っていたのは、通常の鱗目のアルミを貼ったミノーだった。

普通の鱗目でさえこうなのだからメッキでは目の前でいきなり鏡を向けられたようなものだろう。

眩しくてたまらない。

 

さて、どうしようかと思って考えてみたのが上の写真のものだ。

通常は裏表に2回ヤスリ目を転写すればクロスの鱗目になり完成なのだが、私の場合は6~8回転写している。そのため、鱗目が重なり細かい皺や凹凸が出来ている。

これをレテノールには貼っている。

 

細かい模様になっているので光が当たると様々な方向へ拡散するように反射する。

これをミノーを泳がせて見てみると、アユや小魚が反転した時のきらめきに似ているように見える。

魚に取ってこのきらめきは普段見ているものなので、それほど違和感はないはずだ。

実際、以前に比べるとあの時のようなUターンは減った。

普通の鱗目よりも反射が遠くまで届かなくなっているが全く問題ないと思う。

渓流ではミノーの周り半径2,3mにアピールできれば十分だ。

魚がミノーを見つけたからといって、お気に入りの付き場から5mも離れてわざわざ追ってくることは非常に稀であるからだ。

 

このアルミは人の目からみれば潰れたように見えるかもしれないが、魚にとってはクロスの鱗目よりもリアルに見えているのではないかと思う。