だいぶ前の記事なのだが、普段はめったに作らないヘビーシンキングに手を出してみていた。
一体どれくらいの重さからヘビーになるのかは曖昧だが、50mmクラスのミノーなら個人的には4g近ければ十分重いと感じる。3.8gとか。
普段、3gちょっとのものばかり投げているので0.5gも違えば結構重く感じてしまう。
さて、下の写真のミノーである。
最初に作った時は、何パターンかのリップを装着してみて泳ぎを見てみたのだが、どれも思い通りの動き・レスポンスには程遠くて
やっぱり、ここまで重くすると泳がないか~ (4.7g前後有った)
と、その後大した改良もすることなくずっと放置していたモデルだ。
幾らか魚は釣れたのだが使っていて全然楽しくないのである。
自分がよく行くフィールドでは3.3gのレテノールでほぼカバーでき、その他の試作品でも似たような重さのものが多くて、これ位の重さのミノーの操作感・レスポンスがお気に入りであり慣れていた。
やっぱり、これだな~・・・と、いつも釣りをしていたのだ。
ではあるけれど、3gちょっとのミノーでは分が悪いポイントというのも必ずあって
もっと早く沈んでブリブリ泳いで、深い所でビタビタとヒラを打ったら釣れるだろ~な~・・・
と、押しの強い深瀬や淵を前に歯がゆい思いもしてきた。
重くすれば沈みは速くなるが泳ぎは確実に犠牲になる。
それが嫌でこの種のミノーはあまり作らなかったのだが、これからの釣りを考えた場合必ず有効な武器になる筈だ。
それでこのミノーを思い出したのであった。
引き出しから型紙を取り出して重さとボディデザインは依然と同じでリップを全く違うセッティングに替えて何本か製作した。
それを今シーズンの秋に投入してみた。
リップの変更は効果覿面であった。
5g前後あるのでタダ巻きでは3gクラスの軽やかさには及ばないが、以前に比べればトゥイッチレスポンスが劇的に改善された。
これはキテるな!
と、一人川原でテンションを上げてニヤついた。
残念ながらそのミノーはシーズン終盤に相手の正体(かなりデカかったはず!)を確認できないままラインブレイクして魚の捕虜になってしまった。
その時はかなり悔しかったが、反面嬉しくもあり興奮して頭の中ではアドレナリンがじゅるじゅるだったに違いない。
これは煮詰めれば強力な戦力になるのは間違いない。
そう思って今から来シーズンに向けて少しずつ準備している。
リップを変更したものをベースに今度は4タイプ。
同系統の動きになる筈だが、現状より引き抵抗低減とさらなるレスポンスを向上させるため頭を捻る。
大きなヤマメが釣れることを妄想しながら。