#3  濁りの本流

2016年6月13日

岩手県北某本流

 

この日は盛岡の知り合いの方との釣り。

県北方面は普段あまり行くことは無いので、今回盛岡からは彼の車の助手席にお邪魔させていただく。

目的地近くのコンビニに寄り、小物を買ったり駐車場で着替える。

曇りの今日は気温も低く、ゲーターでは寒いが生憎ウェーダーは持ってきていない。

ゲーターの機動力に慣れてしまうと、ウェーダーを履くのが億劫になってしまう。

 

車を田んぼ脇道の空きスペースに突っ込んで、取り敢えず川の様子を窺うと水量も水色も問題無さそう。いそいそとロッドを繋いだりラインを通したり準備して、10分も経たずに、それ入渓!と川を見ると、

 

あれ?濁ってる・・・。

 

首をかしげる男が2人。

おかしい、10分前までクリアだった水が白く濁ってきている。

これは・・・由々しきことだ。

少し観察してみると、泥水の様な濁りではないし、浅いところや瀬ならばルアーは視認でき釣りは出来るのでやってみることに。幸い、それほど水温は低くはないようだ。

透明度は1mルアーを沈めると視認が難しい感じ。

(今だから白状しますが、この時自分一人だったら直ぐに撤退して他の川に移動!となっていたと思います。

普段、支流の上流域を主戦場にしているので水はクリアであるのが当たり前だし、サイトフィッシングが出来ないところはあまり行かないのです。)

この水系は過去何度か来ているが、この日は初めて入る流域を巡ることに。

攻める同行者。若いのに、なかなか器用にキャストするのだ。

(普段行っている場所の違いが出ますね。こちらはいつもの何倍もの水量と開けたポイントに対応できてない感じです。見習わないといかん)

濁り始めに魚も少し警戒しているような気もしましたが、アローを瀬脇の小さな弛みでダートさせると引っ手繰られる手応え。

距離が開いていたので大きく合わせを入れ、問答無用!とばかりに一気に寄せる。途中、ドラグが少し鳴った。

本流の魚は銀毛してるなとか、支流の魚との違いを感じつつ撮影に少しお付き合いいただく。

これで一安心なのだが、同行者は近くのポイントでなんと尺をキャッチ。

これはばれるバレるぞと横で見ていても、焦りがはっきりと分かるアクロバティックなネットランディングだったけれど無事に見事なヤマメを釣り上げていた。

 

濁りに慣れてきたのかヤマメからの反応が増えてきた感じがする。

一旦上がり、少し移動して次の区間へ。

押しと厚みがある流れの中には何匹もの魚がストックされていそうな場所である。

入渓点近くで25前後のヤマメが反応する。

濁りの中、なるべく魚にはっきり見えるようにゆっくり持ってくることを意識するが、観察すると若干、ミノーの泳ぐタナよりも下に追ってくるヤマメが見える。

今日は本流用プロトをメインに使用しているが、泳ぎは次第点であるものの今の状況には少しレンジが足りないようだ。

それと、ゴールドベースを用意していなかったのが悔やまれる。濁りの中ではゴールドの反射の方が遠くまで届くから、魚に発見してもらいやすくなるのだ。

 

しばらく進んで、流速が落ちユラユラと流れ深さのあるポイントへ。

底までは見えないが水深は2mは超えていそう。

濁りによって前後の瀬から移動してきている魚がココに入っていないわけがない。

真ん中に大岩か岩盤が隆起して、薄らと盛り上がりが見える。

 

ちょいアップにキャスト、少し沈ませる意識をもってからギラギラと大きくフラッシングさせる。

数m引いたところで、ダンッ!とPEがダイレクトに衝撃を伝えてきた。

反射的にロッドを煽ると、水中で白く反射しもがくヤマメの姿。

濁りによって遠くまでは見えないからか短いダッシュとローリングの繰り返し、口の異物を外そうと必死だ。

こういうファイトはバレやすいので早く終わらせたいと願いつつ、手元へ誘導し無事にネットイン。

岩場の隙間に何とかネットを置けるスペースを見つけて、確認してみると32cm。

身体の成長に末端が追い付いていなくて、尾鰭がとても小さく見える。

鳥にやられたのかキズがある個体でしたが、十分素晴らしい魚。

相手をしてくれたことに感謝しつつリリース。

 

この状況このポイントなら、まだ出るはず!とキャストを重ねると、普段は外れる読みが当たりましてヒット。今度は尺を越えるくらいのヤマメ。

ネットインせずに足元でしばらく泳がせて魚体を眺めていたら、そのままお帰りに。

これは釣ったのかバラシタのか曖昧だが、悔しくは無くフワフワした気分。

 

本日のハイライトは、先ほど確認していた大岩周りが気になって攻めていると、何度も大岩後ろでターンを掛けていたところ、下から金だらいをひっくり返したような輝きが。

居て当然なのだけど、出るとは想定していなかったサクラが反応。

流石に甘くは無くて、その1回だけしか姿を見せてはくれず。

その直後、脈が止まったように思える出来事でした。

 

Tackle

    Rod Espada51ML

    Reel Abu Cardinal 33 (Smooth Drag washer tune)

    Line ナイロン 5lb シンキングPE 04

    Minnow   本流用プロト

 


#2  小渓流の状況と・・・

2016年5月29日

岩手県南北上川水系支流の支流

 

すっかり夏の日差しに近づいてきたこの頃、お気に入りの渓流へと向かった。

普段は常に渇水と言える水量なのでこの川への釣行を控えているが、まとまった雨の後にはここへ意識が向いてしまう、お気に入りの場所。

北上からそれほど距離も無く時間は掛からないが、メインの区間が谷の様になっていて下界とはちょっと隔絶された雰囲気となっていたりする。

増水の引き際を狙ったタイミングで水量はちょうど良いくらい、このタイミングなら要所要所のポイントからヤマメの反応がある筈なのだがチェイスは見られない。

本命区間に入っても状況は変わらず、反応しても手のひらサイズのイワナが時折見えるのみ。

深くても1mを越えることは稀なので、透明度の高いこの川では底まで見通せ、ほぼ全てがサイトフィッシングだ。

反応が無いということは高確率でその場所には魚が入っていないか相当ナーバスになっているのか。

ようやく8寸サイズのヤマメを釣り上げ、その可憐さに感動。

しかし、ここまでのチェイスでまともなサイズはこれ1匹だけ。

足跡を見れば1人分だが、おそらく昨日の増水中に釣りをしてかなりの数が抜かれてしまったようだ。

かなり釣り上ったところで尺イワナが釣れた。(ネットと手がデカいので小さく見えますが)

釣れたことは嬉しいけれど、状況的には芳しくなくかなり厳しい。

通常であればヤマメが圧倒的に優勢なこの川でイワナが釣れてくるということは、つまりポイントにヤマメが殆ど入っていないということなのだ。

ご覧の通り、川幅は3mとかその程度であり、本流からの遡上も不可能な隔離された水系では10匹持ち帰るだけでも大きな影響があるのは明白。

魚の数は今その時その時点がマックスであり、キープすればその分だけ減っていってしまう。

キープするのは個人の自由で構わないけれど、その場所場所で節度を守った数に抑えてほしいなと願います。

でないと、あっという間に釣る事すら難しい川となってしまいます。

雨が降ったからといって、魚の数は増えるわけではありません。

魚が動いてスレが少なくなっただけなのです。

予定していた区間がもうすぐ終わりというところで、やっと9寸の雌と出会えた。

背中の黒点が少なく、茶色と紅を混ぜたような体色のこの川の個性をよく現している個体。

だけど、目につくポイントを手当たり次第打っていって、ようやくである。

何気ない小さなスポットに着いていた。

もっと餌の流れてくる居心地の良さそうな場所が近くにあったのに、、そんな場所に居たのは釣り人を警戒しての事に違いない。

反応があまりに少なかったので、予定していたよりも2時間も早く釣り上がってしまった。

しかし、これから下の車を停めたところまで2時間くらい歩かないといけないのだ。

 

車に戻ったところで13時過ぎ、本来ならばそのまま帰るところなのだけれど、この小渓流の状況に気分はもやもやしたまま。

少し走らせれば何本か川を見れるので、南へ向かう。

通りかかった1本目は激戦区なのでそのままスルー。

 

2本目、普段は薄めたシジミ汁ような水色の川であまり釣ろうと思えない場所なのだが今日は違った。

雨でのまとまった増水がプラスに作用して、川を掃除してくれたのか水色もいつもより澄んでいてなんだがイイ感じだ。水面のキラキラとした反射も輝きが増したような・・・気のせい?。

水量もまだ少し多いけれど、釣りするには問題ない。

 

よし、ちょっとやってみるか!

 

入渓点近くに並んでいるコンクリート升に沿わせるようにミノーを流すと、早速のチェイスあり。

8寸位か。

とってもスピード感あるバイトだったけれど、少しタイミングがずれたのか乗せられず。

 

おぉ、やっぱりいいんでないの!?

 

流速の速い随分浅い瀬ではチビヤマメが口を開けながら頑張ってチェイスしてくるのが見えるし、活性は高いのは間違いない様子。

川の途中で流速を落とすためと思われるコンクリートブロックの崩れた部分が深くなっていて、流芯の向こう脇に良い具合のヨレ。

投げ入れたキプリス緑金を3回あおったところでズンッ!と重い手応え。

反射的にティップを跳ね上げて、ハンドルをグリグリっと回した直後に魚はこっちに向かって走ってきた。

褐色と金色に光る魚体は一瞬、ニゴイに思えたが目の前を下流に向かって走っていく姿はイワナ。

足場から下流は瀬になっているせいもあるが、このイワナやたらと引きが重いし、走り回る。

ジリジリっとドラグと出ていくが、ダウンクロスで引き寄せるうちにフックが伸びそうで怖い。

負担を減らしたくて緩めるとジーッと葦の根元に潜ろうと走っていく。

ちょっと待て!と少し締める。

グリップにどすんどすんとした手応えを感じながら、綱引きを何度も繰り返してやっとランディング。

掬い上げた魚体をみて納得。

38cmのごんぶとボディの彼。

下の本流から増水によって遡上してきたと思われる彼は、きっと本流でウグイやアユを追い回していたに違いない抜群のコンディション。

ニジマスにも負けない引きで楽しませてくれました。

 

Tackle

    Rod Espada51ML

    Reel Abu Cardinal 33 (Smooth Drag washer tune)

    Line ナイロン 5lb

    Minnow   Adonis50S  Rhetenor48S Cypris50S


#1 春の陽気に

2016年3月30日

岩手県南北上川水系支流

 

今冬も雪は少なかった。

初釣りは比較的近場の里川に行って、何匹かのヤマメに遊んでもらっていたのだが今回は少し南下して北上川の支流の一つを訪れた。

途中にダムがあるけれど、瀬と淵が連続し蛇行を繰り返すこの川は比較的人の手の影響を感じることが少ない。

ダムに魚道を設置し、夏場に一定量の放水が常になされていれば、もっと素晴らしいフィールドになるのだが。

今日はダムの上にある、さらに支流へお邪魔した。

やっぱり雪は少ない。見渡しても、もはや雪は見つけることは出来ない。

晴れが多かったとはいえ、3月末にほとんど残っていないというのは驚き。

ダム上の山の中なのに。

時折、吹いてくる風は流石に冷たいが日差しはポカポカと暖かかい。

これなら、魚は流れに出てきているはず。

小刻みに優しく誘うと綺麗なヤマメが釣れてきた。

この時期は、スレてないからか1投目で釣れなくても何回かチェイスしてくれることが多い。

水温はまだ低くてそれ程俊敏な動きは出来ないから、ミノーをゆっくりと泳がせて魚に追いついてもらうイメージ。

色は何でもいいと思うけど、この日の気分で春アマゴカラー(展示会限定)を結んだ。

写真の様な場所では決まってチェイスがあった。

流れが穏やかで明るく、それほど深くは無い淵。

夏になればダムからウグイが遡上してきて溜まっていることが多いポイントだが、GW前後まではヤマメが狙いやすい。

透明度が高くてルアーへの反応が丸見えなのが実に楽しい。

水の中でも季節の訪れは早く、魚体に錆が全く見られない魚も釣れてくる。

反応が素直だから、上手く時間を掛けて通してやると表層近くまで喰い上げてきてくれる魚もチラホラ。

夏になれば、もっと賢くなって一筋縄では相手をしてくれない彼女たちに遊んでもらった1日でした。

 

Tackle

    Rod Espada51ML

    Reel Abu Cardinal 33 (Smooth Drag washer tune)

    Line ナイロン 5lb

    Minnow   Adonis50S Arrow53S  Rhetenor48S